目次
- 秋のバラ
- 秋のバラを楽しむために
- 本格的な寒さが来る前に
- この時期の虫や病気について
- 秋のお手入れまとめ
- おすすめの資材
秋のバラ
気候が穏やかな秋は春と並びバラの開花を楽しめるシーズンです。
花付きこそ春に比べると劣る品種が多いですが、花色の鮮やかさや、その香りは一年を通して最も充実した時期と言えるでしょう。
ニュアンスカラーの淡い色合いやグラデーションがはっきりと表れるのもこの時期です。
そのためカタログやラベルの写真は秋バラが多く採用される傾向にあります。
秋のバラを楽しむために
日照時間や寒暖差が地域によって大きく異なるのがこの時期です。
お庭のバラ達をいつ咲かせたいのか、いつ咲かせるのが最も美しく見えるかを逆算して、夏剪定をしましょう。
例えば長野県では秋は1回見られれば十分なので、10月中旬に咲かせるとして、お盆明け頃に剪定をします。
関東地方の温暖な地域やそれより西の地域は、上手くタイミングを合わせて剪定をすると開花が2回楽しめそうです。
開花のサイクルは6週から8週ぐらいで、最も生育が良く本来の花色・香りが期待できる気温は18℃前後と言われています。
剪定は良く切れる剪定鋏を使用し、切った後には追肥をしてあげると良い芽が吹きやすくなります。
本格的な寒さが来る前に
この時期はお花を楽しむだけでなくシュートなど新芽が吹きやすい時期でもありますので、良質な肥料を有効に使って、寒くなる前に株を大きくしましょう。
1年目の苗や大苗でも樹勢が弱っていて越冬に自信が無い場合、耐寒性の低い品種などは秋の花芽を摘むことによって、その分だけ、株が大きく成長してくれます。このあたりは苗の状況を良く観察し判断しましょう。
また、この時期までに根が回り栄養の吸収が出来なくなっているときは、涼しくなってきたこの時期に根を崩さず鉢増すると良いでしょう。
この時期の虫や病気について
虫や病気も、この時期まだやってきます。無農薬にこだわる理由がなければ、市販の殺虫剤や殺菌剤を水に希釈して消毒することが一番の対策になります。
ハダニはあまり出ませんが、幼虫や小さな虫類、黒点病やうどん粉病になりやすい時期です。農薬には展着剤や液肥なども混ぜて使用することができますので、一度に殺虫・殺菌・栄養を与えてあげましょう。
頻度は出来れば月に2回程度、最低1回は打つと生育に差が出てきます。さらに、寒くなると株元に厄介な虫などが入り込みますので、冬前に土の中の虫さん対策をすることもおすすめです。
株元に撒く粒状タイプのものや液状の土に流し込むタイプのものなど、ホームセンターには色々売っています。
秋のお手入れまとめ
今シーズンのバラを楽しめるのはここが最後になります。しかし休眠前までまだ時間がありますので、開花後の花殻は摘む程度で大丈夫です。
通常シーズンの通り切り戻しでも良いのですが、この先の開化が見込めないときは少しでも葉を多く残し光合成を促すと良いでしょう。次にしっかり切るのは冬剪定での作業となります。